なぜ人は、言葉を書くときに迷うのか。
文筆業21年目が思う、言語化力より大切な「選択力」の話
こんにちは! りらの花です。
文筆業を20年以上もやっていると、文章や言葉に関するご相談をいただくようになります。
Substackでも
「自分の気持ちをなかなかうまく言葉にできない」
「書きたいことはあるのに、いざ書こうとすると手が止まってしまう」
といったコメントをしばし頂戴するようになりました。
AIが発達し、代わりに記事を書いてくれる時代になったとはいえ、プロンプトを作成したり、他の人の記事にコメントや引用リスタックをしたりする際に、どうしても「書く力」は必要になりますよね。
それすらもAIにお任せ・・・という方は、恐らくこの記事に辿り着いてないはず(笑)
「書くこと」「言語化」というのは、悩みの種になりやすい。
だからこそ、世の中には「言語化力を高める本」や「語彙力を増やすメソッド」「伝わる文章術」などが溢れています。
もっとたくさんの言葉を知れば、美しい表現を学べば、文章術の知識があれば、自分の想いをサラサラ、サクサクと言葉にできるようになる。
つい、そのように考えてしまいます。確かに、それも一理あります。
けれど、長く書くことを仕事にし、多くの文章や書き手と向き合ってきて思うのは、そうした世の中の流れとはちょっと違うこと。
書く力とは、結局のところ「選択力」である。
これが私の考えです。
そこで今回は、「言葉を選ぶ」とは? そして選択力を鍛えるためのアプローチ法をご紹介しようと思います。
✿ 言葉にすることは「他を選ばない」という決断
「言語化力が高い人」というと、溢れるように言葉を紡ぐ人、気の利いたフレーズの引き出しが無限にある人をイメージするかもしれません。
けれど、実際のプロセスは真逆。
心や頭の中で、常にモヤモヤと存在している感情、カタチにならない思考の雑音。
こうしたカオス状態の中から、「これだ」という言葉を選び取り、同時にそれ以外の無数の言葉やニュアンスを捨てる作業。
それが、書くという作業です。
言葉をたくさん知っていること自体より、今の自分の心境や状況にピタリと焦点を合わせ、それにもっとも近いであろう「ひと言」を選び抜けること。
それこそが、真の意味での「言語化力の高さ」ではないかと思っています。
選ぶということは、同時にその他を諦めることです。乱暴な言い方をすれば、捨てることです。
断捨離をするとき、ものすごいエネルギーを使って疲れ果てるように、言葉を選びながら書いていくことも、かなりのエネルギーを消費します。
それがゆえに、手が止まってしまう。何を書いたらいいのか、何を捨てたらいいのかがわからなくなってしまう。
当然のことだと思います。
では、言葉の「選択力」をどのように鍛えていったらよいか。私が経験上、よかったと思う2つの方法をご紹介します。
✿ 方法その1:一発で100点を目指さない。言葉の仮置き
まずは、言葉を仮に置いていきます。それを繰り返しながら、しっくりくる言葉を見つけていく。
書けなくなる最大の原因は、最初から一発で100点満点の言葉を選ぼうとするからです。
そうではなく、まずは「仮置き」をして、そこから微調整をしていく。
その工程が、言語化の打率を上げる方法だと思います。
モヤモヤとした抽象的なモノを「言葉」という具体的なモノに変換するわけですから、初めから「ぴったりの言葉」に出逢うほうが無理なのです。
仮置きしてみると、「これじゃないな」という違和感が生じます。そこでようやく、自分の本心との距離が測れるようになるのです。
こうして、何度も書き直しながら、じわじわと距離を詰めていくこと。それを繰り返していると、その工程すらも、楽しくなってくるものです。
✿ 方法その2:言葉を細胞に染み込ませる。文章の書き写し
気になる文章、心が動いた文章を、そのまま書き写すこと。
まずは、「この文章、良い!」と選ぶところで、言葉の選択がすでにはじまっています。
そして大事なことは、頭を働かせるのではなく、手を働かせることです。
「いいな」と思う文章にマーカーを引く。付箋を貼る。それだけでなく、自分の手で書き写してみる。
少々時間がかかり、手が痛くなる作業ですが(泣)、良い言葉、文章を自分の細胞に染み込ませる、最強の筋トレではないかと思っています。
画家が一流の作品の模写をして、線の引き方や、絵の具の重ね方を五感で感じ取るように。文章も書き写すことで、自分の五感にインストールしていきます。
これを繰り返すうちに、自分のなかに言葉のストックも自然とたまっていきます。
暗記したわけでもないのに、書き写した言葉が絶妙なタイミングで、ひょっこり出てくるようになる。不思議なものです。
そして、書き写しの効能は語彙を増やすことだけではありません。
なぜ、その言葉に心が動いたのか。なぜ、この表現はしっくりくるのか。
そんなことを考えながら書き写していると、書き手がどのように言葉を選び取っているのかも、少しずつ見えてくるようになります。
つまり、文章を書き写すというのは、言葉を覚える作業ではなく、「選び方」を学ぶ作業でもあるのです。
✿ おりらちゃんの今日のまとめ ✿
もし「書く」ことで困っていることや、悩んでいることがあれば、コメントで教えてくださいね。
それでは、また次回のニュースレターでお目にかかりましょう。
自身とこれからの人生を支え、読む人の共感と共鳴を呼び、やがては価値を生む資産へと育つ「自分のことば」を取り戻す。
『ことばと書く人の寺子屋』は、書き方を教えるのではなく、書く人を整える場です。





りらさん、おはようございます✨
セールスコピーを習得する際にも写経を勧められます。
やっぱり自分で書いてみて、味わってみて、
その目線になってわかることがあるんですよね。
言葉はそんな引き出しから育つと思っています。
まずは100点を目指さず、気楽に手を動かしてみて、ですよね😊
完璧を目指し、これでいいのか?と何度もやり直して最後には疲弊して結局、お蔵入りの記事がたくさんあります💦100点を目指さない、ここが今の私の課題のようです🥹